@マークぐるりん | ムサビ通信とアート、経営コンサルタント

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JALダイヤモンドラウンジや空港デザインの影の立役者、武蔵美出身デザイナー小坂竜さんについて

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小坂竜、そして乃村工藝社。

 

特にJALを主に利用して国内旅行をしている方にとって、この方の手掛けた作品をみる機会は多いかもしれません。

 

本日はアーティスト紹介、小坂竜さんという方をご紹介させていただきます。

 

概要

乃村工藝社

小坂竜

サマリ

乃村工藝社さんは、「空間デザイン」という切り口で、空間デザインのコンサルティングや調査対応から、デザイン、そして実際に物件が出来上がった後の運用管理も手掛けることのできる大手デザイン企業です。

 

東京都港区に本社を構えていますが、札幌や京都、福岡などを含めた日本各地やシンガポール、ミラノ、ニューヨークといった都市にも営業拠点を構えています。

私たちが特によく見るこの会社の成果物は空港や駅、ターミナル施設のデザイン案件でしょうか。

 

  • (1)JALの上級ラウンジは実は多くが小坂さん案件
  • (2)小坂さんの履歴書
  • (3)会社ホームページとは別に、すごくセンスのある会社内グループを立ち上げている

 

〇JALの上級ラウンジは実は多くが小坂さん案件
 

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JAL ホームページより
JALやANAの空港ラウンジ。このブログの読者の方でカードラウンジ以外の各航空会社のラウンジに入った事のある方の比率は分からないのですが、ラウンジに入る為には資格が必要であり、その資格を取得する為に多くのサラリーパーソンたちが挑むチャレンジがあります。
 
それがSFC修行やJGC修行という、いわゆる映画「マイレージ・マイライフ」ばりに、航空会社のマイレージ、そして特別なポイントを貯めるために空を飛ぶという修行です。
 
ひたすら、羽田と沖縄の那覇空港を往復していたり、一日におなじ飛行機に乗り2往復する兵もいたりします。
 
これら、航空会社の空の修行はおおよそ50万円前後を課金するという風に歌われておりますが、これを達成して航空会社へのロイヤリティを示すと獲得できるクレジットカードがございます。
 
それがJALならばJGCカード、ANAならばSFCカードなのです。
 
その修行をしている方々を修行僧になぞらえ、修行が終わると解脱とも呼んだりするのですが、まあそもそも、その上級会員になると何が嬉しいのか。
 
おおきくは空港ラウンジが使えるようになるという点だと私個人としては思います。
 
空港ラウンジはANA,JALが各社の威信をかけて整備しているラウンジであり、国内線ならば飲み物や軽食くらいしか提供されない事も多いのですが、国際線、それも各社の最上級ラウンジなどになるとレストランがあり、そこで食べるものは無料とそういうレベルまで至ることになります。
 
残念ながら、ANAやJALのラウンジには二種類存在し、最上級のレストランがあるようなラウンジは、解脱をしても継続して修行しない限り入ることができないという哀しさも併せて併記させてください。
 
前置きは長くなりましたが、JALには通常ラウンジとしてサクララウンジ、最上級としてダイヤモンドラウンジがあり、このダイヤモンドラウンジのデザインを手掛けておられるのが小坂さんです。
 
〇小坂さんの履歴書
 

そもそも小坂さんは武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業をした後に、アパレル企業に入社したり、桑沢デザイン研究所の夜間に入学したりとストレートに建築というか、空間デザインの路線にはいっていったわけではないという風にインタビューで答えられています。

 

ムサビ時代は、入学したことに満足してろくに勉強もしなかった結果として、甘い自分が出てきてしまったと。

 

乃村工藝社への入社についても、いろいろな幸運があってのことだそうで、けれどそこから変わっていったのは六本木のお陰だと述べられています。

 

六本木において、ミュージシャンたちと出会い、「なにかに対する情熱」を燃やすという事をまざまざと見せつけられた結果、大きく小野さんは変わっていったそうです。

 

このまざまざと見せつけられたというのも、テレビにミュージシャンたちが出ているのを見たというのが、ある種の時代を感じさせます。

 

またその結果、奮起したというエピソードとして面白いのは、飲食店が新しく新装開店しようとするとひたすらデザインを描いてもっていったと。

 

断られることも覚悟でしたでしょうが、それを続けていったと。

 

それがなんだかんだで、渋谷ロフトにおけるディスプレイデザインの賞に結びついていき、そこから長く残る場所のデザインを主に手掛け始めるようになったようです。

 

それはレストラン、ホテル。それからもちろん空港。たしかに、空間デザインといっても百貨店の催事やイベントについてのデザインであれば一定期間が経過すればすぐに撤去されてしまいます。

 

けれど、レストラン、ホテル、文化施設、もちろん空港や駅といったある種の社会インフラであれば、それが長く残る。

 

長く誰かの手で、自分の作品が使われ続ける。そこに小坂さんもやりがいを感じつつ、特にホテルについてのデザインをライフワークとしてこれからも続けていきたいとムサビのインタビューで答えられています。

 
〇会社ホームページとは別に、すごくセンスのある会社内グループを立ち上げている
 

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A.N.D ホームページより
A.N.D
 
こちらは乃村工藝社さんの社内にあるデザイナーグループのサイトで、座長。チーフデザイナーは小坂さんが勤められております。
 
このサイトの実績をみると、個人邸宅のほかに有名な商業ビルや文化施設、空港などを多く手掛けられていることがより分かると思います。
 

それでは、また次回お会いしましょう。

 

 以下は、気になったアーティストの方の解説Vlogや展覧会にいった記録です。この機会に新しいアーティストを知ってみてはいかがでしょう。

www.shikinagi.work

 

 

www.shikinagi.work