物語(漫画・小説・映画よろず)についておすすめするブログシリーズ記事です。
シンデレラクロゼット:シンデレラクロゼットは、よい読後感の残る漫画です。少し疲れた際に読むと元気が出てくるかもしれません。
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本記事の目次です。
❶はじめに
❷おすすめ作品紹介
❸おわりに
江戸前エルフ:個人的には2020年代Top3に入る名作。
なかなか仕事にプライベートにストレスの多い現代社会ですが、漫画や小説、映画を読んだり、見たり、楽しんでストレス解消を図ることも多いかと思います。
ここに紹介する漫画作品は、個人的なセンスの元でディレクションしている作品群になるので、現代ものからファンタジー、少年向け少女向け男性向け女性向けといろいろなジャンルごった煮でセレクションしています。
ただ、いずれもコンサルティングファームでそこそこハードな仕事をしている中でもくすりと楽しめたり、じんわりと元気が出てきたりした実績(コンバットプルーフ済)ありの漫画作品、小説作品たちです。
作家さんも素晴らしい作品愛をそれぞれの作品に込めておられますので、どれかひとつあるいは複数がこの記事を読まれている方の琴線に届けばと思っています。
また、どれからひとつでも届くようであったら、まだ見ぬ未知の作品タイトルがあろうかとも思いますので、そちらにもぜひ興味の食指を伸ばしていただけると、人生の中に彩を増やす一助になるかもしれません。
※留意点
タグというか個人的に分類した属性をつけておきますので、それを参考にしてみてください。
- ①[痛快]: そうくるかね、という感じでお腹の底から思わず笑いが出て、元気になる類の作品
- ②[未知との出会い]: 自分自身の全然知らない世界を垣間見ることが出来て、なかなか世の中捨てたものじゃないじゃないと思わせてくれる作品
- ③[ほんわか尊し]: 登場人物のやりとりや、生活に尊さを感じて、じわりじわりと元気が出てくる作品
- ④[最良の瞬間]: 物語の中の人物たちが本当に最良の瞬間を過ごしているのだな、と元気をわけてもらえるような作品(それがいずれ終わってしまうにせよ、終わってしまうからこそ逆に1ページ1ページを大切に読もうと思わせる作品)
- ⑤[自然っていいよね]: きれいな背景描写、情景描写の妙できれいなものをみたなと思わせてくれる作品
上記について、どれかがどれかより勝っているなどの優劣はございません。
魚が食べたかったり、野菜が食べたい、がっつりお肉が食べたいなど、それぞれのお腹具合で食べたいものが変わるように、疲れ具合によって読みたい作品が変わるとも思いますので、上記の説明をガイドにぜひお楽しみください。
名刺がわりに、小説漫画映画アニメを含めた個人的ランキングは以下です。
またこれらに関しては作品を読んだ年代なので、発行年代とは異なる場合があります。
それぞれの詳細に関しては、別途記事で紹介させていただきます。
それぞれの詳細に関しては、別途記事で紹介させていただきます。
※1990年代 -
Top1: 裸の王様(開高健) [小説]
→①[痛快]
この作品は公文式か何かのテストで読んで、文中最後の出典をてがかりに読んだ本のうちのひとつです。小学生ながら、なにかこう痛快なるものを感じたことを覚えています。
Top2: 王ドロボウJING(熊倉裕一) [漫画]
→①[痛快]/②[未知との出会い]
王ドロボウJINGは小学生のころ、コミックボンボンという今となっては歴史になった漫画で出会った作品です。ある意味、最初に漫画にはまり込んだ、のめりこんだ記念するべき作品でもあると思います。
Top3: 闇の守り人(上橋 菜穂子) [児童書]
→②[未知との出会い]
NHKによって映像化された精霊の守り人ではなく、やはり個人的にはこちらを推します。暗闇の洞窟の中、ぞくぞくする感覚の中で主人公たちが進んでいく感覚。これは指輪物語のモリア探索におけるエピソードでも感じたことではあるのですが、より暗闇世界の広がりというか、物語的な位置づけが重かったので、より印象深い記憶が残っている作品です。
Top4: スティルライフ(池澤 夏樹) [小説]
→④[最良の瞬間]
これはもともと、公文式のテキストか何かで読みこなしたのがきっかけで興味をもった物語です。論説文や小説などは文章の最後、問題が始まる手前に出典が明記されているので、それを手掛かりに文庫本か何かを買って読んだ記憶があります。
Top5: 指輪物語(J・R・R・トールキン) [小説]
→②[未知との出会い]
これは世界一つ作ってみましたという点がすごく突き抜けているのと、小学生のころ赤い表紙のこの本を読破しようとして非常に悔しく思い、中学生の夏休みに田舎の一室で熱い中、読破リベンジしたという記憶も相まって印象深く残っています。2022年では力の指輪も映像化されましたが、ヌメノールがなかなかよかったです。
※2000年代 -
Top1: 家守奇譚(梨木果歩) [小説]
→②[未知との出会い]/③[ほんわか尊し]
梨木果歩さんのこの家守奇譚シリーズは、それこそ冬虫夏草やら村田エフェンディ滞土録含めてかなり好きです。和風は和風なんですけれども、なかなか箱庭のようなごく小さな世界で完結している様が好きなのかもしれません。
そして、どこか悲壮感がないのも個人的な好みにすごく合致しています。④[最良の瞬間]をこの作品のタグには投じなかったのは、なんだかんだでこのままゆるりゆるりと世界は続いていくんだろうなと思わせる何かがあるからです。それこそ、日本昔話的な。
Top2: ARIA(天野こずえ) [漫画・アニメ]
→③[ほんわか尊し]/④[最良の瞬間]/⑤[自然っていいよね]
マスターピースという完全版が刊行されているので、是非この機会に。中学生や高校生くらいのタイミングでしっかりと一から読んでみると、かなり刺さると思います。ごくまれに時間があるときに一から読破した大人でも、なかなか涙腺というか郷愁のような何かをくすぐってくれる作品です。そして、あなたはベネチアに行きたくなる。
Top3:すべてがFになる(森博嗣) [小説]
→②[未知との出会い]
犀川先生と西之園さんのコンビが好きなのですが、どちらかというこの二人を主人公にするよりも後続シリーズの傍から見た場合の二人の方が好きという楽しみ方をしています。あるいはせっくん状態の瀬在丸紅香さんの視点からとか。
Top4:マリア様がみてる(今野緒雪) [漫画・アニメ]
→②[未知との出会い]/③[ほんわか尊し]
まあ、いわゆるエスというか、ごきげんようというかな意味で未知との出会いでした。個人的に「封印指定」という自分なりのセーブというか制約というかをもっており、どこかのタイミングでそれを解除して読むなり見るという作品がいくつか過去、現在にわたってあるのですが、その指定されていたものの一つです。マリア様がみてるの封印解除は大学入試終了でした。大学入試終了と共に、一気読みや一気にアニメ視聴した記憶がございます。
Top5:フルーツバスケット(高屋奈月) [漫画・アニメ]
→③[ほんわか尊し]
子供のころの印象深い映像ってあると思うのですが、そのうちの一つがこのフルーツバスケットです。旧アニメ版の描写なのですが、草摩 紅葉がオオカミと旅人の話をしていたシーンが影絵で表現されていたのです。その語り口とアニメーションのマッチ度合いがすごく記憶に鮮明に刻み込まれてから、フルーツバスケットは特別な作品になりました。
※2010年代 -
Top1: スロウハイツの神様(辻村深月) [小説]
→①[痛快]
どんでん返しというやつが昔から好きだったりします。ここは俺に任せて先に行けという人が、死んだと見せかけてパワーアップして復活したり。あるいはそもそも黒幕だったり。前者は指輪物語の「ガンダルフ」だったり、後者は少し違うタイプですが「BLEACH」の藍染惣右介だったりです。
この作品は、前半と後半できれいなまでに登場人物たちへの印象が変わります。個人的にはかなり変化しました。それも良い方向に。
さらにスターシステムをひっそり実装しているので、氷のくじら辺りを読んでからこの作品を読み進めてみてもいいかもしれません。
Top2: ガニメデの優しい巨人(ジェイムズ P.ホーガン) [小説]
→②[未知との出会い]
自由にそして、広大に世界を想像しているなという意味でひどく衝撃的であり、科学創作謎解きというか、伏線をきちんと回収して作中の謎を解いていく様が綺麗だなとも思った作品です。ホーガン作品は全般的に好きで、やはり海外SFは一番最初に感銘を受けた作品に趣味趣向をだいぶ左右されるなと思った作品でもあります。
夏への扉や、月は無慈悲な夜の女王なんかのハイライン作品も好きではあるのですが、個人的には世界観という意味でホーガン作品の方が好きなのです。
Top3: ふらいんぐうぃっち(石塚千尋) [漫画・アニメ]
→③[ほんわか尊し]/⑤[自然っていいよね]
登場人物たちののんびり具合が、心の琴線にふれてくる物語です。
あと、青森に無性に行きたくなります。なんなら無性に行きたくなったので、2021年は青森の星野リゾート運営の奥入瀬渓流ホテルでワーケーションしてしまったくらいには影響されています。
Top4: 氷属性男子とクールな同僚女子(殿ヶ谷美由記)[漫画]
→③[ほんわか尊し]
ふらいんぐうぃっちと並んで、登場人物たちの尊さが際立ちます。オフィスものでありながら、あんまり仕事をしてなさそうなところも含めてかなりの尊さです。タイトルの氷属性男子とクールな同僚女子以外にもいろいろな人物たちが登場して日常を繰り広げていきますが、それぞれみんな尊さがあります。
Top5: 天冥の標(小川一水) [小説]
→②[未知との出会い]
ホーガン作品が世界の広さという二次元軸で衝撃を受けた作品だとしたら、天冥の標は三次元の時間と世界の広さを感じた作品でした。
いわゆるスペースオペラ的な銀河英雄伝説、あるいはグインサーガなども時間と世界が織りなされるタペストリーのごとく、あるいは歴史のページのごとく素晴らしい世界観の広がりを感じさせてくれた作品ですが、天冥の標に関しては世界が時間が広がったがゆえに、断絶もあるし相互の交通やコミュニケーションが不全になるという物語的なリアルさをも感じさせてくれたという意味において、すごく印象深い作品でした。
※2020年代 -
Top1: の、ような( 麻生海) [漫画]
→③[ほんわか尊し]/④[最良の瞬間]
登場人物たちにある種の危うさと尊さが同居している様がなんとも独特の風合いを醸し出していると思しき作品です。
危ういというか、すこしはらはらするという点で、疲れているときに読む漫画作品なのかと思う方もいるかもしれませんが、それでも根底に温かさがあるので個人的には2020年代の一位に推させていただいています。無理やり当てはめんと仮にするのであれば、育児漫画でもあり、ある種の婚活漫画のような風合いもあり、やはり家族の日常漫画でもあるなんとも形容しがたいジャンルであると思います。そのなんとも形容しがたさが作品の魅力であるとも思います。
登場人物の乾いた心が、みずみずしく変化していくさまがやはりいい味を出している作品です。
Top2: 僕と魔女についての備忘録(三つ葉優雨) [漫画]
→③[ほんわか尊し]/④[最良の瞬間]
最良の瞬間という切り口を考えたときに思い起こすのはこの作品です。2022年9月現在この記事を書いている段階ではまだ完結していませんが、ある種の終わりが冒頭から示唆されています。
惜しくもランキング的には出せなかったのですが、「マシアスギリの失脚」など、タイトルなり冒頭なりで終わりが示唆され、そこにいかにたどり着くかという物語類型も個人的な好みの範疇になります。いかにしてそこにたどり着くのか、いろいろな道筋があるとは思うのですが、それをどう登場人物たちが辿るのか、興味深くそして余韻をもって読んでいきたい物語です。
Top3: 椿町ロンリープラネット(やまもり三香) [漫画]
→③[ほんわか尊し]
90年代や00年代あたりの少女漫画の主人公は、それなり以上に性格がいい、育ちがよいと一般に言われるような人物像が多いと思うのですが、そういった人物たちを彷彿とさせる素直さを持つ主人公です。
かといって、特に天然気質なわけでもなく(解釈によります)、なんというか優しい世界線でまっすぐ育ったんだなと思う清涼な所作にはなかなか仕事で負った傷も癒えるものです。
Top4: 江戸前エルフ(樋口彰彦) [漫画]
→①[痛快]/③[ほんわか尊し]
江戸×エルフというそう来たかという切り口と、登場人物の繰り広げる会話の闊達さ、自由さ、歴史知識を交えた小ネタの軽妙さなどが相まって独自の魅力をこれでもかと醸し出してくれる作品です。
どことはなしに、月島や勝どきにでかけたくなります。個人的にあのエリアでたまに行きたくなるお店は、月島スペインクラブです。
Top5: 薬屋のひとりごと(日向夏) [小説・漫画]
→②[未知との出会い]
中華風後宮ミステリと書いてしまうと、なんとも型に押し込まれてしまうようなイメージもあるのですが、主人公が探偵気質というか、手に職を持つ探偵であるがゆえにそう物語が転がるのかといった点も多いいい意味で意表をついてくる話の展開が続く物語です。
いかがだったでしょうか。
ウェブ上に転がる大手出版社が行っている待てば無料系の漫画サイトなどはあんまりつまみ食いせず、独自路線といえば独自路線でいろいろな漫画を読んでいます。
作者買いもそれなりにあり、小説にしろ漫画にしろ気にいった作家さんの次回作には食指のびがちなモノカキ人間です。
私自身が自分の読みたい作品を、というコンセプトの下で「虹色宝石譚」というノベルゲーム作品(外部リンク)を仲間内で制作しています。
興味があれば、是非お求めくださいませ。
それではまたどこかで。
ぜひ、この記事を読んで気になったらご一読を。
瀬戸内国際芸術祭2022公式ガイドブック:瀬戸内国際芸術祭のガイドブックはもしあなたが訪れないにしても、いろいろと読み応えのあるコンテンツです。ですので、気になったら読んでみて下さい。
それではまたどこかで。