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ふるさと納税で四季を感じる おすすめ返礼品

ふるさと納税で四季を感じる おすすめ返礼品

ふるさと納税で四季を感じる おすすめ返礼品

 

ふるさと納税についておすすめするブログシリーズ記事です。

 ※Amazonアフィリエイトでは自分へのご褒美に梅干しや塩昆布、それからおいしいおにぎりを買おうと思っていますので、よければ。。参考文献などをぽちっといただけますと。

 

 

000 目次

本記事の目次です。


❶はじめに
❷おすすめふるさと納税 四季編
❸おわりに

 

江戸前エルフ:個人的には2020年代Top3に入る名作。

 

 

001 はじめに

私自身は2019年にANAのSFC、2022年にJALのJGCを解脱致しました。

 

どちらも修行というよりもビジネストリップベースでの解脱であった為、何回か仕事をしながら飛行機に乗り、その合間に機内冊子を読むという形で飛行機生活をしていました。

 

そんな冊子の中でたまに触れられているのが、ANAやJALも手掛けるふるさと納税です。

 

特に秋冬の季節においては、その年の収入でどこまで控除できるかの駆け引きが重要になってきます。

 

とはいえ、案外ぎりぎりになってくるとお米にするか、嗜好品にするか、あるいは家電製品にするかなどいろいろと悩んでしまうところです。

 

ここではおすすめの返礼品を記載していきます。

 

ふるさと納税の合計金額がボーナス等に左右される為、どうしても春夏秋冬でいくところの秋冬の返礼品に偏りがちですが、春や夏、あるいはオールシーズン楽しめる返礼品についても取り上げていこうと思います。

 

002 おすすめふるさと納税 四季編

 それぞれの詳細に関して、紹介させていただきます。

 

#四季-1 スカイツリー(登録商標)ビューレストラン簾  日本料理「粋会席」【ディナーペア券】+シャンパン1杯付き 【お食事券・チケット】

furunavi.jp

【寄付先】東京都 墨田区
【金額】10万
【サイト】ふるさとチョイス等

 

東京の三大タワーをご存じでしょうか。言わずと知れた東京タワー、そして江戸川区の水害時に司令塔となるべく建てられた映画館すら併設されている船堀タワー、そして新たなお江戸の顔である東京スカイツリー。そのスカイツリーの天空レストランでのお食事券です。

 

#春-1 伊根満開 赤米

www.furusato-tax.jp

【寄付先】京都府 伊根町
【金額】1.5万(720ml2本セット)~5万(1,800ml3本セット)

 

京都府は実は海に面しているというのはご存じでしょうか。インスタグラム等の写真やポートレートSNS、サイトでぜひ伊根町について調べてみてください。実際に行くのは、京都から旅立つのでも神戸三宮から旅立つのでもなかなか遠い場所ではありますが、船屋という独自文化が奏でる街は訪れる価値ありです。寄付金を歴史文化に直結する建物の保存に活用できるというのもポイントかもしれません。お寿司との食べ合わせはなかなかによいそうです。

 

#夏-1 サザコーヒー ドリップアイスコーヒー6本セット

www.furusato-tax.jp

【寄付先】茨城県 ひたちなか市
【サイト】さとふる、ふるさとチョイス等
【金額】1.2万

ひたちなか海浜鉄道や海浜公園で有名なひたちなか市ですが、セカンドウェーブであるスターバックスコーヒーやタリーズコーヒーに対抗するべくビフォーコロナ時代に勃興したサードウェーブ珈琲の血脈を継ぐ、サザコーヒーの返礼品があります。
サザコーヒーには将軍珈琲という店舗だと限られた日付しか販売されない珈琲もあります。こちらに関しては、かつて在りし日は徳川将軍家の末裔が焙煎していたという逸話もあるフランス風の珈琲です。

 

 

#秋-1 大月町産とれたてお野菜定期便

www.satofull.jp

【寄付先】高知県 大月町
【サイト】さとふる、ふるさとチョイス等
【金額】1.8万(計2回、小)~12万(計12回、大)

高知県というと、どういうイメージがあるでしょうか。坂本龍馬、カツオが美味しい、藁焼きなどどうしても海や瀬戸内海にちなむようなイメージがあるかもしれません。けれど野菜もなかなか侮れないのです。

 

#冬-1 バーミキュラ調理器具
furunavi.jp

【寄付先】愛知県 名古屋市
【サイト】
【金額】4.5万~32万

 

 

バーミキュラとは何か。現代の宝具・宝貝的な料理器具といえるかもしれません。

 

最近は烏梅も気になっています。

梅の果実を燻製にしたもので、もはや今では作っている農家がレアな返礼品です

003 結びに

いかがだったでしょうか。

 

牧場物語(ぼくもの)と、どうぶつの森(どう森)のファン層が被らないことについての一考察というテーマで書きだそうとしてみたら、それぞれのよいところや異なる点を記載する記事になってしまいました。

 

牧場物語にせよ、どうぶつの森にせよ素晴らしいゲーム作品です。よく遊び、よく楽しみ、充実したライフを。

 

私自身が自分の読みたい作品を、というコンセプトの下で「虹色宝石譚」というノベルゲーム作品(外部リンク)を仲間内で制作しています。

 

興味があれば、是非お求めくださいませ。

 

それではまたどこかで。

 

Ex 記事に関連するおすすめ本コーナー

いかがでしたでしょうか。一般的なさとふるやふるさとチョイスなど以外にもANAやJALのふるさと納税も存在しています。

 

意外と共通している返礼品もあれば、その返礼品サイト特有のふるさと納税もあったりしてなかなか企業のふるさと納税サイトの特色が出ているのだなと思う事もざらです。

 

それから、ここに紹介するもの以外にも、旅をして、実際に自分の目で見て、楽しんだ土地の産物をお取り寄せするのもよいかもしれません。

 

瀬戸内国際芸術祭2022公式ガイドブック:瀬戸内国際芸術祭のガイドブックはもしあなたが訪れないにしても、いろいろと読み応えのあるコンテンツです。ですので、気になったら読んでみて下さい。

 

 それではまたどこかで。

牧場物語(ぼくもの・ルーンファクトリー)と、どうぶつの森(どう森)の良さと比較論

牧場物語(ぼくもの・ルーンファクトリー)と、どうぶつの森(どう森)の それぞれの良さと特徴

牧場物語(ぼくもの・牧場物語(ぼくもの・ルーンファクトリー)と、どうぶつの森(どう森)の それぞれの良さと特徴ンファクトリー)と、どうぶつの森(どう森)の それぞれの良さと特徴

牧場物語や、動物の森についておすすめするブログシリーズ記事です。

過去記事はこちらから。

www.shikinagi.work

 

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000 目次

本記事の目次です。


❶はじめに
❷方程式と群像劇
❸おわりに

 

江戸前エルフ:個人的には2020年代Top3に入る名作。

 

 

001 はじめに

この記事を読んでいるあなたは牧場物語、それからどうぶつの森をご存じでしょうか。「牧場物語シリーズ」は1作目がゲームボーイ版として1996年8月6日に発売されおり、開発元は現マーベラスです。

 

「どうぶつの森シリーズ」1作目が2001年4月14日に発売されており、開発元は任天堂になります。

 

 

牧場物語とどうぶつの森シリーズの共通点・相違点はそれぞれ多くあります。

 

共通点としての最たるものは、いわゆる「箱庭」ゲームである点。どちらも限られたフィールドの中を自由に動き回り、「村」の住人たちコミュニケーションをとり、アイテムを集めたり、作物を育てたり、村のイベント(運動系のイベントや魚釣りなど)に参加することも可能です。

 

一方で相違点としては、牧場物語が徹頭徹尾、人間が中心となる物語であるのに対して、どうぶつの森はどうぶつキャラクタを交えたある種の群像劇的な意味合いがあるという点ではないかと考えています。

 

 

※牧場物語と最たる点は、名前を持つキャラクタのグッズが多かれ少なかれ、発売されているという点にも見られます

 

要するに一人プレイに主眼が置かれていた「牧場物語」とは異なり、「どうぶつの森」はある程度初期段階から複数のプレイヤーがコミュニケーションとして交わるという部分を大切にしているように感じられます。


「あつまれ どうぶつの森」は国内版で2022年までに累計1000万本以上、世界も含めたら3000万本を超えるまでのセールスを誇っています。

 

同じくswitch版の牧場物語シリーズ作品「牧場物語 再会のミネラルタウン」は世界類型100万本以上のセールスであるので、大きく「あつまれどうぶつの森」に水をあけられていることとなっています。

 

 

002 方程式(牧場物語)と群像劇(どうぶつの森)

 それぞれの詳細に関して、紹介させていただきます。

 

この記事を書こうと思った切っ掛けは牧場物語シリーズと、どうぶつの森シリーズのファン層が大きく異なっているのではないかと感じたからです。

N数は10程度ですが、ざっくりと牧場物語やどうぶつの森をやっている知人友人のゲーム歴を確認してみると、実学系の人は牧場物語、アート系・芸術系を含めた美術史や文学史研究や、美大系の人はどうぶつの森をやっている傾向がみられました。

もちろん、身近な人間に聞いただけのサンプル数も少ない調査にもならないことではありますが、どこかそれに納得していることも確かです。

というのも、例えば牧場物語に関しては攻殻機動隊でいうところのある種の模倣犯--笑い男的な存在を量産しうるのだと考えています。つまりフォーマット、方程式に則ればだれがやろうともそれは牧場物語ライクなゲームとして成立する為、大丈夫なのであるという理屈です。

牧場物語は近年、恋愛要素やファッショナブルな要素を組み込んで多彩なユーザーを引き込もうとしていますが、根本的には作業ゲーとよばれるものです。

畑を耕し、種を撒いて水をやり、そして収穫して地道にお金を増やした先に、ニワトリや羊や牛を購入して育てていく。そうやって段々と規模を増やしていったり、効率化していくカイゼン活動のループに、アドレナリンがほとばしるファン層を引き付けるようになっています。

一方でどうぶつの森は、もちろん作業的な要素はありますが、シリーズ開始当初から終始一貫して、「交流」というものが重視されているように感じています。

しずえさんやタヌキチといった、シリーズを通してずっと出続けるようなキャラクタ、そうそれこそ代替可能な存在ではなく個として、バックグラウンドストレ―リーや強固なキャラクタを持った存在は牧場物語にはいません。

牧場物語の中で、女神様やコロボックル、あとは一部シリーズに限るのであればグルメマンなどは作品またぎで登場することはありますが、役割が同じでも同一の性格などをもった個体ではありませんでした。

牧場物語はある種作業ゲーにアドレナリンが出る方、地道にコツコツとやりとげていく方をファン層として取り込むことで基礎を築きましたが、シリーズも年月を重ねてきたことで新たなファン層の開拓に乗り出しているようにも見受けられます。

 

また、マーベラスが牧場物語の新シリーズ展開で、大きくほかのファン層を獲得していこうと考えていた時期が二つ存在していると考えています。

 

第一期は、イノセントライフやルーンファクトリーシリーズを展開し始めた時期。牧場物語にどういう要素を足し算すれば、ファン層を広げられるのかを検証していた時期かと思います。この件については別の記事で詳しく書いておりますので、そちらもご参照ください。

www.shikinagi.work

 

ルーンファクトリー -新牧場物語-

ルーンファクトリー -新牧場物語-

  • マーベラスインタラクティブ
Amazon

 

 付け加えておくと、ルーンファクトリーシリーズは牧場物語にRPG要素を足しこんだものです。

 

実はどうぶつの森のコンセプトではRPGとして成立させる予定であったそうです。ただし、ゲームハード的な問題により箱庭要素を抽出し、交流要素にフィーチャーした作品として再構成したものが初代どうぶつの森です。

 

そう考えると、ある種牧場物語はもともとのどうぶつの森のコンセプト作品を送り出す事になったわけです。2022年現在、ルーンファクトリーシリーズは5まで作品の代を重ねておりますので、十分以上に成功といえると思います。

 

ルーンファクトリーシリーズは現在は独立して、牧場物語シリーズとは別の扱いを受けていますが、その源流、フォーマット自体は牧場物語をベースとしたものであることは確かです。

 

一方で、元々はRPGとして作られていたかもしれないどうぶつの森は、コミュニケーションや交流という要素を強く推しだす構成になっており、RPG要素などは感じられないものとなっています。

 

switchの最新作では他ユーザーの箱庭に遊びに行くことなどができるようになっている点が少しRPGで様々な街にでかけていく点と類似しているようにも思えますが、やはり交流機能の延長であって、RPG的な要素として解釈できるものではないと感じています。

 

牧場物語の第二期として、近年展開している作品群は牧場物語のフォーマット自体に他有名IPを呼び込む展開です。ポポロクロイス物語ですとか、ドラえもんですとかそういった有名IPたちを呼び込んで牧場ライフを送ってもらう。そういうシリーズ展開の仕方を近年マーベラスエンターテイメント社は行っています。

 

 これは、牧場物語的なものを成り立たせる方程式がある種の柔軟性を持っているという証左になっているかなと思います。

 

逆説的に、どうぶつの森シリーズにドラえもんやのび太君、ピエトロ王子なんかを登場させることは非常に難しいのではないかということです。箱庭は、前提として動物たちとある種の意視点人物である主人公の織りなす世界であって、そこに他の世界観や世界線の存在が紛れ込むことは難しいということですね。

 

 

逆に、どうぶつの森シリーズではタヌキチなどの一キャラクターがある種のIPになっているなど、キャラクタ性の深堀による魅力訴求という点では、フォーマットに則っていれば代替可能な牧場物語の主人公たちや登場人物たちに比べれば、多くの拡張性があるともいえます。

 

 

 

牧場物語のフォーマット力、方程式という面で忘れてはならない要素が、海外インディーズゲームへの影響という側面です。

 

「Stardew Valley[スターデューヴァリー]」という作品をこの記事を読まれている方はご存じでしょうか。海外製作者によって作成され、その製作者自身が「牧場物語をリスペクトして作成した」と公言している作品です。

 

 ある種の古き良き牧場物語シリーズを彷彿とさせるゲーム作品ではありますが、登場人物たちは牧場物語シリーズの人物たちとはだいぶ違う造形です。とはいえそれでも牧場物語シリーズのことを思い起こさせるという点が、フォーマット力の強さを示しているように感じてなりません。

 

 

003 結びに

いかがだったでしょうか。

 

牧場物語(ぼくもの)と、どうぶつの森(どう森)のファン層が被らないことについての一考察というテーマで書きだそうとしてみたら、それぞれのよいところや異なる点を記載する記事になってしまいました。

 

牧場物語にせよ、どうぶつの森にせよ素晴らしいゲーム作品です。よく遊び、よく楽しみ、充実したライフを。

 

私自身が自分の読みたい作品を、というコンセプトの下で「虹色宝石譚」というノベルゲーム作品(外部リンク)を仲間内で制作しています。

 

興味があれば、是非お求めくださいませ。

 

それではまたどこかで。

 

Ex 記事に関連するおすすめ本コーナー

ぜひ、この記事を読んで気になったらご一読を。

 

瀬戸内国際芸術祭2022公式ガイドブック:瀬戸内国際芸術祭のガイドブックはもしあなたが訪れないにしても、いろいろと読み応えのあるコンテンツです。ですので、気になったら読んでみて下さい。

 

 それではまたどこかで。

旅に出るときに携えたいおすすめ漫画17選+α

旅に出るときに携えたい漫画のおすすめ17選+α

旅に出るときに携えたい漫画のおすすめ17選+α

物語(漫画・小説・映画よろず)についておすすめするブログシリーズ記事です。

 

※Amazonアフィリエイトでは自分へのご褒美に梅干しや塩昆布、それからおいしいおにぎりを買おうと思っていますので、よければ。。参考文献などをぽちっといただけますと。

 

 

000 目次

本記事の目次です。


❶はじめに
❷おすすめ作品紹介
❸おわりに

 

江戸前エルフ:個人的には2020年代Top3に入る名作。

 

 

001 はじめに

知人友人と話していて驚いたのですが、案外コミケに頒布する側(サークル入場)で出るような人間や、あるいは毎回欠かさず一般入場する側の人間にとっても、癒しのために漫画や小説を読んでいないのだなという。そんな気付きをすでにこの世に生をうけて何年か何十年か生きてきましたが、最近得ました。

個人的におもしろいから読む、まったくみたことのない世界をその作家さん、作者さんが作り上げているから読んでいます。

 

その世界の中で、推し的な登場人物、キャラクターが悲喜こもごもな冒険や日常、あるいはかけがえのない青春なんかを送ったりする。

 

喜怒哀楽や人生の転機、国の命運を決する戦いや宇宙の存亡を賭けた何事か。あるいは本当に身近な一メートルや二メートルくらいの半径で行われる他愛ない話。

 

そんな自分の中に何かを残してくれる物語を、未知を知りたいから読み進め、読み終えた読後感として、長らく疲れる作業をした後に、温泉にゆっくりと浸かって、そこから富士山ですとか、あるいは雪、海、月なんかを眺めて、極楽じゃというのと同じような脳の多幸感を味わうために読書しています

 

そんな前書きを書きつつも、いつもの留意点のようなタグのようなものを貼っておきます。

 

※留意点
タグというか個人的に分類した属性をつけておきますので、それを参考にしてみてください。

 

- ①[痛快]: そうくるかね、という感じでお腹の底から思わず笑いが出て、元気になる類の作品

 

- ②[未知との出会い]: 自分自身の全然知らない世界を垣間見ることが出来て、なかなか世の中捨てたものじゃないじゃないと思わせてくれる作品

 

- ③[ほんわか尊し]: 登場人物のやりとりや、生活に尊さを感じて、じわりじわりと元気が出てくる作品

 

- ④[最良の瞬間]: 物語の中の人物たちが本当に最良の瞬間を過ごしているのだな、と元気をわけてもらえるような作品(それがいずれ終わってしまうにせよ、終わってしまうからこそ逆に1ページ1ページを大切に読もうと思わせる作品)

 

- ⑤[自然っていいよね]: きれいな背景描写、情景描写の妙できれいなものをみたなと思わせてくれる作品

 

上記について、どれかがどれかより勝っているなどの優劣はございません。

 

魚が食べたかったり、野菜が食べたい、がっつりお肉が食べたいなど、それぞれのお腹具合で食べたいものが変わるように、疲れ具合によって読みたい作品が変わるとも思いますので、上記の説明をガイドにぜひお楽しみください。

 

名刺がわりに、小説漫画映画アニメを含めた個人的ランキングは以下です。
またこれらに関しては作品を読んだ年代なので、発行年代とは異なる場合があります。

 

それぞれの詳細に関しては、別途記事で紹介させていただきます。

 

002 おすすめの作品たち

 それぞれの詳細に関しては、別途記事で紹介させていただきます。

 

#1 王ドロボウJING(熊倉祐一) [漫画]
[未知との出会い][自然っていいよね]

こちらは既刊:14巻/缶(完結済)です。コミックボンボンに掲載されていた7巻分は「王ドロボウJING」、マガジンZの掲載分は「KING OF BANDIT JING」で検索すると出てきます。一部のファンやフリークの間では、後者の方は缶でカウントするのがある種の暗黙の了解になっています。表紙が缶だったからというのがシンプルな理由です。

 

王ドロボウJINGの魅力はいろいろと綴ってきたので、少し違った角度から書いてみようと思います。王ドロボウJINGに関しては、youtubeやこのブログ内の記事を含めていろいろと書いてきました。小学生時代にはまり込み、紆余曲折を経て中学高校とアニメイトなり神保町の本屋街なりを探索して探索して、高校時代にようやっとコンプリートしたという読書するまでのエピソードにも事欠かない作品です。

 

本屋というものを何軒も何軒も廻り、特定の書物を探すという経験を一番初めにしたのがこの作品でした。

 

コミックボンボンを読んだ当時は小学生で、かつファジーネーブル編でしたが、非常に印象深い「雲のおへそ」というワードはそれからしばらくは覚えていました。

 

最も、小学生時代は月刊誌派で、コミックを集めるという発想があまりなかったせいか。なんだかんだで王ドロボウJINGのコミックをきちんと集めようと思い立ったのはそれからだいぶ月日が流れた中学生くらいだったかと思います。

 

といっても近所の書店には王ドロボウJINGのコミックは影も形もなく、手詰まりでした。しかし中学生になり、オタクな友人からアニメイトなる存在を教えてもらうと、かつてコミックボンボンで見かけた作品もありましたし、それ以外にもいろいろな作品があるわあるわ。

 

こんなに世の中に漫画作品はあったのかと、圧倒されたのを覚えています。

 

そして、そのアニメイトには王ドロボウJINGの全7巻中3巻と、KING OF BANDIT JINGも全7缶中2缶があったのです。すべてを揃えられないにしろ、手掛かりはつかんだとお小遣いを握りしめ、まずは一缶購入しました。

 

そう、KING OF BANDIT JINGの方を買ってみたのです。初めは、これは本当に王ドロボウJINGなのだろうかという感想を抱きつつも、実は自分の知っていた王ドロボウJINGが全7巻ではなく14巻あるのだと収集するべきコミック全量のゴールイメージを上方修正しつつ、静かに毎月くらいの頻度で通ってはチェックする日々を続けました。なんだかんだで全巻集まったのは高校二年生頃だったかと思います。

 

#2 椿町ロンリープラネット(やまもり三香) [漫画]
[ほんわか尊し]

 

2020年の漫画個人的トップオブトップ。

 

少女漫画は、フルーツバスケットを至高とする派閥と花より団子を至高とする派閥が周りにはいて、前者の方がやや劣勢だったように観測していました。個人的には、フルーツバスケット(旧アニメ版)の演出がとてもとても好きなのですが、その好きな部分、少女漫画の古き良き部分を継承しているのが「椿町ロンリープラネット」だと思っています。

 

物語スタート時点で語られる主人公の属性(親の様々な事情により、女子高生にしてどこかしらに居候/アルバイト等しなければならない)が近しい以外にも、「綺麗なシーン」というか折々のシーンがセリフが、こころのどこかに残るんですよね。

 

主人公に対して、パートナが最初は精神的にも立場的にも優位だったのが、主人公の成長がきちんと認められ、対等になっていく様もすごく好みです。

 

やまもり三香さんは、Kindleで新しいマンガを発掘しようとしていた際に本当に偶然、レコメンドで登場してきた作家さんだったのですが、一巻の主人公の立ち絵姿になんらかのひらめきを感じて即買いでした


さらにKindleの5%OFFレコメンドがついていたので、5巻くらい一気に買いました。そして2巻くらいまで読んだ段階で残り全巻購入でした。当時はまだ完結していなかったので、その時点でている巻を全部という感じです。

 

#3 シンデレラクロゼット(柳井わかな) [漫画]

 [ほんわか尊し]

 

 

シンデレラクロゼットは、たしか読み始めたきっかけはKindleのSale経由でした。初めは1-3巻ほどを購入してみたのですが、1巻を読んだ時点でこれはありだなと判断し、全巻購入した次第です。

 

#4 江戸前エルフ(樋口彰彦) [漫画]
[ほんわか尊し]

月島周辺の描写もなかなかです。

 

#5 僕と魔女の備忘録(三つ葉優雨) [漫画]
[最良の瞬間]

2022年の漫画個人的トップオブトップ。こういう作品が読みたかったランキング一位。

 

#6 三千世界を弔って(二ツ森曜子) [漫画]
[最良の瞬間]

 

 

この作品は、お手軽に読める巻数の少ない作品かつどこかノスタルジックというか、どこか昔懐かしい伝奇的な何かを読みたいという思いにマッチしていて印象に残っています。

 

少女週末旅行からSFライクな部分を取り除いて、伝奇成分を混入したというのがイメージとしては近しいでしょうか。個人的に、おじゃるまるの狛犬のようないろいろと文句をいいつつも付き従う従者のような守護霊獣のような、ロボット的存在と、どこかおちゃらけた主という組み合わせが垂涎ものというか、好物なのです。

 

 

 

その趣味趣向的にもかなりストライク度合いが強いものでした。また本作はおおよそが一話完結の様々な世界がでてきて、それを旅する旅ものでもあります。キノの旅(小説・漫画・アニメ)などにせよ、鍵付きテラリウム、FFアンリミテッド(アニメ)等にせよ、ひとつひとつの世界がどこまで作りこまれているかで、個人的にはまれる度合が変化してくるのです。

上記複数の世界の作りこみという意味で最高だと考えているのが王ドロボウJING(漫画)ではあります。

 

また世界観の作りこみ方については、王ドロボウJINGのような①アーティスティックなビジュアルや描きたいモチーフ、景色をベースとした世界観の作り方、キノの旅などのような②啓蒙的なテーマを抽象化したり掘り下げたりした世界観(例:情報リテラシー、倫理)の二つが大別してあると思います。

 

この作品はどちらかという後者の②啓蒙的なテーマを抽象化した世界観になります。

 

個人的には①のアーティスティックなビジュアルで作り上げられた世界観や情景が好物なので、上位には食い込まなかったのですが、啓蒙的なテーマが好きな方や、鍵付きテラリウムあたりの作品が好きな方にはかなりストライクに近いものがあるのではないでしょうか。

 

・氷属性男子とクールな同僚女子(殿ヶ谷美由記)[漫画]
[ほんわか尊し]

 

尊いですね。ひたすらに登場人物たちが尊いです

 

なんならば、掲題の二人だけでも世界観としては優れていると思うのですが、それ以外のペアというかカップル未満というかも登場してきます。

 

やりとりがどれもこれもこそばゆいですし、にまにまとしてしまうシーンが多いです。作者の方も楽しんで描かれているんじゃないかなという感じのシーンやストーリー、セリフ回しが多いのでこれはKindleではなく物理本でかったほうがいいんじゃないかとすら思っています

 

個人的な漫画で物理本を買う基準は、それを擦り切れるまでよみたいかです。学生時代までは結構な数の物理本を購入していましたが、いまはかなり厳選して購入する形にしています。

 

・鍋に弾丸を受けながら(青木潤太朗(原作) / 森山慎(作画))
[痛快][自然っていいよね]

久しぶりに、新しいジャンルのようなものを開拓したと思ったのがこの作品です。ここから発展させて、作者買いで「また来てね、したみさん」なんかも読破してしまいました。

 

デンジャラス×グルメみたいなものでしょうか。もちろん、ジャンプ作品などでは以前からバトルグルメ漫画ですとか、グルメでバトルする漫画などは数多くありました。また昨今の映像作品では、孤独のグルメやら、昼のセント酒やら、酒場放浪記やら、深夜食堂やら、晩酌の流儀などがありました。

 

しかしこれはそれらとは一線を画すジャンルを切り開いたのかなと思います。海外グルメという点、危険なエリアにおけるグルメを扱っているという点などです。さらに設定として、登場人物がすべて美少女になるという設定の下、漫画上には少女しかでてきません。

 

危険地帯でも、平和地帯でも。

 

・ふらいんぐうぃっち(石塚千尋) [漫画・アニメ]
[ほんわか尊し][自然っていいよね]

 

青森に行きたくなりますよね!

・リサの食べられない食卓(黒郷ほとり) [漫画]
[最良の瞬間][ほんわか尊し]

 

世界観が案外、意外な部分もあります。最初はグルメものとして読もうかと思っていたのですが、案外予想外に予想外なところでした。


 グルメものではあるものの、むしろ付加価値の部分の方が好みでした。

 

・姉なるもの(飯田ぽち) [漫画]
[最良の瞬間][自然っていいよね]

 

艶やかな描写と自然の描写がなかなかいい塩梅なのです。

 

・かげきしょうじょ(斉木久美子) [漫画]
[痛快][ほんわか尊し]

 

個人的に痛快と、ほんわか尊しが同居することはないのですがこの物語はいい意味で同居しています。

 

アイドルもの的な要素がある一方で、なかなかアイドルものとしては取り上げづらいテーマなども物語の中に埋め込んで、昇華させていたり、伝統芸能の世界ならではのテーマを盛り込んだりと学園ものの枠にとどまらない物語になっています。

 

・毎月庭つき大家つき(ヨドカワ) [漫画]
[ほんわか尊し]

 

 社会人ソフト百合的な話である一方、家を買う・家を借りるといったライフステージにいる人にとっては、なかなか現実的にありうる話ではないとはいえ、気になる部分もある物語です。

 

・の、ような(麻生海) [漫画]
[ほんわか尊し]

 

タイトルがまず、名作の予感をさせてくれますよね。

 

2021年の漫画個人的トップオブトップにして、2020年代の漫画個人的トップオブトップ。

 

ビターなんですよね。ホリミヤという漫画が微炭酸系恋愛漫画という風に、マーケティングされていましたが、こちらはビターチョコレート系漫画か深夜に飲むホットコーヒーのような風情でしょうか。

 

どこかドライでビター。乾いている主人公のモノローグがどこか身に染みる感じから始まります。けれど、だんだんと潤いが戻ってくる。乾ききった心の襞にだんだんと温かく潤いのある感情が流れ込んできて、あれ、だんだんぽかぽかしてきたぞというような塩梅。

 

物語づくりが本当にうまいというか、登場人物たちがある意味で生き生きと、あるいは自分本位というと誤解が生じるかも知れませんが、自分の人生を懸命に生きている感じがあります。

 

日常ものであるから、奇跡なんておこらない。起きたことを淡々とこころが許されながらも対応していかないといけない。淡々と、淡々と。けれど淡々と対応していたことがある日、かけがえのない記憶になっていく。

 

そんな私たちの生きる日常でも起こり得そうなものがたりです。

 

・ ランウェイで笑って(猪ノ谷言葉) [漫画・アニメ]
[ほんわか尊し]

 

かなりのハイペースで出続けた物語でした。この作品の単行本がでるのと歩調を合わせて、C100コミケの原稿を進めたりもしていたので、ひとつのペースメーカーでもありました。

 

ランウェイで笑っては、アパレル関連ということでなかなか目新しい話であったことと、時折描かれるガチ書き込みと、通常イラスト、それとぷに絵のような三段階のイラストでバランスをとって没入感を上げてくるのが特徴的だと思っています。

 

・穏やか貴族の休暇のすすめ(漫画:百地 原作:岬) [漫画・アニメ]
[ほんわか尊し]

 

 

1巻だけ安くなっていたので、購入したのが切っ掛けでした。本当にとくにこだわりもなくなろう系の漫画かなーとかそういう感じの感覚でさくっと読んじゃおうかという感じの購入でした。

 

それが最初の20-30ページを読み進めていくとあれ、これはなかなかなんじゃないかなという感じになり、ほうほうほうというふくろうのごとき言葉も口から漏れ出し、これ侮れないじゃんと50ページも読んだころには思うようになりました。 

 

003 結びに

いかがだったでしょうか。

 

ウェブ上に転がる大手出版社が行っている待てば無料系の漫画サイトなどはあんまりつまみ食いせず、独自路線といえば独自路線でいろいろな漫画を読んでいます。

 

作者買いもそれなりにあり、小説にしろ漫画にしろ気にいった作家さんの次回作には食指のびがちなモノカキ人間です。

 

私自身が自分の読みたい作品を、というコンセプトの下で「虹色宝石譚」というノベルゲーム作品(外部リンク)を仲間内で制作しています。

 

興味があれば、是非お求めくださいませ。

 

それではまたどこかで。

 

Ex 記事に関連するおすすめ本コーナー

ぜひ、この記事を読んで気になったらご一読を。

 

瀬戸内国際芸術祭2022公式ガイドブック:瀬戸内国際芸術祭のガイドブックはもしあなたが訪れないにしても、いろいろと読み応えのあるコンテンツです。ですので、気になったら読んでみて下さい。

 

 それではまたどこかで。

疲れた夜に読みたい心温まる作品(小説・漫画)のおすすめ20選+α

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疲れた夜に読みたい心温まる作品(小説・漫画)のおすすめ20選+α

物語(漫画・小説・映画よろず)についておすすめするブログシリーズ記事です。

 

シンデレラクロゼット:シンデレラクロゼットは、よい読後感の残る漫画です。少し疲れた際に読むと元気が出てくるかもしれません。

 

※Amazonアフィリエイトでは自分へのご褒美に梅干しや塩昆布、それからおいしいおにぎりを買おうと思っていますので、よければ。。参考文献などをぽちっといただけますと。

 

 

 

000 目次

本記事の目次です。


❶はじめに
❷おすすめ作品紹介
❸おわりに

 

江戸前エルフ:個人的には2020年代Top3に入る名作。

 

 

001 はじめに

なかなか仕事にプライベートにストレスの多い現代社会ですが、漫画や小説、映画を読んだり、見たり、楽しんでストレス解消を図ることも多いかと思います。

 

ここに紹介する漫画作品は、個人的なセンスの元でディレクションしている作品群になるので、現代ものからファンタジー、少年向け少女向け男性向け女性向けといろいろなジャンルごった煮でセレクションしています。

 

ただ、いずれもコンサルティングファームでそこそこハードな仕事をしている中でもくすりと楽しめたり、じんわりと元気が出てきたりした実績(コンバットプルーフ済)ありの漫画作品、小説作品たちです。

 

作家さんも素晴らしい作品愛をそれぞれの作品に込めておられますので、どれかひとつあるいは複数がこの記事を読まれている方の琴線に届けばと思っています。

 

また、どれからひとつでも届くようであったら、まだ見ぬ未知の作品タイトルがあろうかとも思いますので、そちらにもぜひ興味の食指を伸ばしていただけると、人生の中に彩を増やす一助になるかもしれません。

 

※留意点
タグというか個人的に分類した属性をつけておきますので、それを参考にしてみてください。

 

- ①[痛快]: そうくるかね、という感じでお腹の底から思わず笑いが出て、元気になる類の作品

 

- ②[未知との出会い]: 自分自身の全然知らない世界を垣間見ることが出来て、なかなか世の中捨てたものじゃないじゃないと思わせてくれる作品

 

- ③[ほんわか尊し]: 登場人物のやりとりや、生活に尊さを感じて、じわりじわりと元気が出てくる作品

 

- ④[最良の瞬間]: 物語の中の人物たちが本当に最良の瞬間を過ごしているのだな、と元気をわけてもらえるような作品(それがいずれ終わってしまうにせよ、終わってしまうからこそ逆に1ページ1ページを大切に読もうと思わせる作品)

 

- ⑤[自然っていいよね]: きれいな背景描写、情景描写の妙できれいなものをみたなと思わせてくれる作品

 

上記について、どれかがどれかより勝っているなどの優劣はございません。

 

魚が食べたかったり、野菜が食べたい、がっつりお肉が食べたいなど、それぞれのお腹具合で食べたいものが変わるように、疲れ具合によって読みたい作品が変わるとも思いますので、上記の説明をガイドにぜひお楽しみください。

 

名刺がわりに、小説漫画映画アニメを含めた個人的ランキングは以下です。
またこれらに関しては作品を読んだ年代なので、発行年代とは異なる場合があります。

 

それぞれの詳細に関しては、別途記事で紹介させていただきます。

 

002 おすすめの作品たち

 それぞれの詳細に関しては、別途記事で紹介させていただきます。

 

※1990年代 -
Top1:  裸の王様(開高健) [小説]

→①[痛快]

この作品は公文式か何かのテストで読んで、文中最後の出典をてがかりに読んだ本のうちのひとつです。小学生ながら、なにかこう痛快なるものを感じたことを覚えています。

 

Top2: 王ドロボウJING(熊倉裕一) [漫画]

→①[痛快]/②[未知との出会い]

王ドロボウJINGは小学生のころ、コミックボンボンという今となっては歴史になった漫画で出会った作品です。ある意味、最初に漫画にはまり込んだ、のめりこんだ記念するべき作品でもあると思います。

www.shikinagi.work

 

Top3: 闇の守り人(上橋 菜穂子) [児童書]

→②[未知との出会い]

NHKによって映像化された精霊の守り人ではなく、やはり個人的にはこちらを推します。暗闇の洞窟の中、ぞくぞくする感覚の中で主人公たちが進んでいく感覚。これは指輪物語のモリア探索におけるエピソードでも感じたことではあるのですが、より暗闇世界の広がりというか、物語的な位置づけが重かったので、より印象深い記憶が残っている作品です。

 

Top4: スティルライフ(池澤 夏樹) [小説]

→④[最良の瞬間]

これはもともと、公文式のテキストか何かで読みこなしたのがきっかけで興味をもった物語です。論説文や小説などは文章の最後、問題が始まる手前に出典が明記されているので、それを手掛かりに文庫本か何かを買って読んだ記憶があります。

 

Top5: 指輪物語(J・R・R・トールキン) [小説]

→②[未知との出会い]

これは世界一つ作ってみましたという点がすごく突き抜けているのと、小学生のころ赤い表紙のこの本を読破しようとして非常に悔しく思い、中学生の夏休みに田舎の一室で熱い中、読破リベンジしたという記憶も相まって印象深く残っています。2022年では力の指輪も映像化されましたが、ヌメノールがなかなかよかったです。

 

 

※2000年代 -

Top1: 家守奇譚(梨木果歩) [小説]

→②[未知との出会い]/③[ほんわか尊し]

梨木果歩さんのこの家守奇譚シリーズは、それこそ冬虫夏草やら村田エフェンディ滞土録含めてかなり好きです。和風は和風なんですけれども、なかなか箱庭のようなごく小さな世界で完結している様が好きなのかもしれません。

そして、どこか悲壮感がないのも個人的な好みにすごく合致しています。④[最良の瞬間]をこの作品のタグには投じなかったのは、なんだかんだでこのままゆるりゆるりと世界は続いていくんだろうなと思わせる何かがあるからです。それこそ、日本昔話的な。

 

Top2: ARIA(天野こずえ) [漫画・アニメ]

→③[ほんわか尊し]/④[最良の瞬間]/⑤[自然っていいよね]

マスターピースという完全版が刊行されているので、是非この機会に。中学生や高校生くらいのタイミングでしっかりと一から読んでみると、かなり刺さると思います。ごくまれに時間があるときに一から読破した大人でも、なかなか涙腺というか郷愁のような何かをくすぐってくれる作品です。そして、あなたはベネチアに行きたくなる。

  

Top3:すべてがFになる(森博嗣) [小説]

 →②[未知との出会い]

犀川先生と西之園さんのコンビが好きなのですが、どちらかというこの二人を主人公にするよりも後続シリーズの傍から見た場合の二人の方が好きという楽しみ方をしています。あるいはせっくん状態の瀬在丸紅香さんの視点からとか。

 

Top4:マリア様がみてる(今野緒雪) [漫画・アニメ]

→②[未知との出会い]/③[ほんわか尊し]

まあ、いわゆるエスというか、ごきげんようというかな意味で未知との出会いでした。個人的に「封印指定」という自分なりのセーブというか制約というかをもっており、どこかのタイミングでそれを解除して読むなり見るという作品がいくつか過去、現在にわたってあるのですが、その指定されていたものの一つです。マリア様がみてるの封印解除は大学入試終了でした。大学入試終了と共に、一気読みや一気にアニメ視聴した記憶がございます。

 

Top5:フルーツバスケット(高屋奈月) [漫画・アニメ]

→③[ほんわか尊し]

子供のころの印象深い映像ってあると思うのですが、そのうちの一つがこのフルーツバスケットです。旧アニメ版の描写なのですが、草摩 紅葉がオオカミと旅人の話をしていたシーンが影絵で表現されていたのです。その語り口とアニメーションのマッチ度合いがすごく記憶に鮮明に刻み込まれてから、フルーツバスケットは特別な作品になりました。

 

 

※2010年代 -

Top1: スロウハイツの神様(辻村深月) [小説]

→①[痛快]
どんでん返しというやつが昔から好きだったりします。ここは俺に任せて先に行けという人が、死んだと見せかけてパワーアップして復活したり。あるいはそもそも黒幕だったり。前者は指輪物語の「ガンダルフ」だったり、後者は少し違うタイプですが「BLEACH」の藍染惣右介だったりです。


この作品は、前半と後半できれいなまでに登場人物たちへの印象が変わります。個人的にはかなり変化しました。それも良い方向に。

さらにスターシステムをひっそり実装しているので、氷のくじら辺りを読んでからこの作品を読み進めてみてもいいかもしれません。

 

Top2: ガニメデの優しい巨人(ジェイムズ P.ホーガン) [小説]

→②[未知との出会い]
自由にそして、広大に世界を想像しているなという意味でひどく衝撃的であり、科学創作謎解きというか、伏線をきちんと回収して作中の謎を解いていく様が綺麗だなとも思った作品です。ホーガン作品は全般的に好きで、やはり海外SFは一番最初に感銘を受けた作品に趣味趣向をだいぶ左右されるなと思った作品でもあります。

 

夏への扉や、月は無慈悲な夜の女王なんかのハイライン作品も好きではあるのですが、個人的には世界観という意味でホーガン作品の方が好きなのです。

 

 

Top3: ふらいんぐうぃっち(石塚千尋) [漫画・アニメ]

→③[ほんわか尊し]/⑤[自然っていいよね]
登場人物たちののんびり具合が、心の琴線にふれてくる物語です。

 

あと、青森に無性に行きたくなります。なんなら無性に行きたくなったので、2021年は青森の星野リゾート運営の奥入瀬渓流ホテルでワーケーションしてしまったくらいには影響されています。

 

Top4: 氷属性男子とクールな同僚女子(殿ヶ谷美由記)[漫画]

→③[ほんわか尊し]
ふらいんぐうぃっちと並んで、登場人物たちの尊さが際立ちます。オフィスものでありながら、あんまり仕事をしてなさそうなところも含めてかなりの尊さです。タイトルの氷属性男子とクールな同僚女子以外にもいろいろな人物たちが登場して日常を繰り広げていきますが、それぞれみんな尊さがあります。

 

 

Top5: 天冥の標(小川一水) [小説]

→②[未知との出会い]
ホーガン作品が世界の広さという二次元軸で衝撃を受けた作品だとしたら、天冥の標は三次元の時間と世界の広さを感じた作品でした。

 

いわゆるスペースオペラ的な銀河英雄伝説、あるいはグインサーガなども時間と世界が織りなされるタペストリーのごとく、あるいは歴史のページのごとく素晴らしい世界観の広がりを感じさせてくれた作品ですが、天冥の標に関しては世界が時間が広がったがゆえに、断絶もあるし相互の交通やコミュニケーションが不全になるという物語的なリアルさをも感じさせてくれたという意味において、すごく印象深い作品でした。

 

※2020年代 -

Top1: の、ような( 麻生海) [漫画]

→③[ほんわか尊し]/④[最良の瞬間]
登場人物たちにある種の危うさと尊さが同居している様がなんとも独特の風合いを醸し出していると思しき作品です。

 

危ういというか、すこしはらはらするという点で、疲れているときに読む漫画作品なのかと思う方もいるかもしれませんが、それでも根底に温かさがあるので個人的には2020年代の一位に推させていただいています。無理やり当てはめんと仮にするのであれば、育児漫画でもあり、ある種の婚活漫画のような風合いもあり、やはり家族の日常漫画でもあるなんとも形容しがたいジャンルであると思います。そのなんとも形容しがたさが作品の魅力であるとも思います。

 

登場人物の乾いた心が、みずみずしく変化していくさまがやはりいい味を出している作品です。

 

Top2: 僕と魔女についての備忘録(三つ葉優雨) [漫画]

→③[ほんわか尊し]/④[最良の瞬間]
最良の瞬間という切り口を考えたときに思い起こすのはこの作品です。2022年9月現在この記事を書いている段階ではまだ完結していませんが、ある種の終わりが冒頭から示唆されています。

 

惜しくもランキング的には出せなかったのですが、「マシアスギリの失脚」など、タイトルなり冒頭なりで終わりが示唆され、そこにいかにたどり着くかという物語類型も個人的な好みの範疇になります。いかにしてそこにたどり着くのか、いろいろな道筋があるとは思うのですが、それをどう登場人物たちが辿るのか、興味深くそして余韻をもって読んでいきたい物語です。

 

Top3: 椿町ロンリープラネット(やまもり三香) [漫画]

→③[ほんわか尊し]
90年代や00年代あたりの少女漫画の主人公は、それなり以上に性格がいい、育ちがよいと一般に言われるような人物像が多いと思うのですが、そういった人物たちを彷彿とさせる素直さを持つ主人公です。

 

かといって、特に天然気質なわけでもなく(解釈によります)、なんというか優しい世界線でまっすぐ育ったんだなと思う清涼な所作にはなかなか仕事で負った傷も癒えるものです。

 

Top4: 江戸前エルフ(樋口彰彦) [漫画]

→①[痛快]/③[ほんわか尊し]
江戸×エルフというそう来たかという切り口と、登場人物の繰り広げる会話の闊達さ、自由さ、歴史知識を交えた小ネタの軽妙さなどが相まって独自の魅力をこれでもかと醸し出してくれる作品です。

どことはなしに、月島や勝どきにでかけたくなります。個人的にあのエリアでたまに行きたくなるお店は、月島スペインクラブです。

 

 

Top5: 薬屋のひとりごと(日向夏) [小説・漫画]

→②[未知との出会い]
中華風後宮ミステリと書いてしまうと、なんとも型に押し込まれてしまうようなイメージもあるのですが、主人公が探偵気質というか、手に職を持つ探偵であるがゆえにそう物語が転がるのかといった点も多いいい意味で意表をついてくる話の展開が続く物語です。

 

 

 

003 結びに

いかがだったでしょうか。

 

ウェブ上に転がる大手出版社が行っている待てば無料系の漫画サイトなどはあんまりつまみ食いせず、独自路線といえば独自路線でいろいろな漫画を読んでいます。

 

作者買いもそれなりにあり、小説にしろ漫画にしろ気にいった作家さんの次回作には食指のびがちなモノカキ人間です。

 

私自身が自分の読みたい作品を、というコンセプトの下で「虹色宝石譚」というノベルゲーム作品(外部リンク)を仲間内で制作しています。

 

興味があれば、是非お求めくださいませ。

 

それではまたどこかで。

 

Ex 記事に関連するおすすめ本コーナー

ぜひ、この記事を読んで気になったらご一読を。

 

瀬戸内国際芸術祭2022公式ガイドブック:瀬戸内国際芸術祭のガイドブックはもしあなたが訪れないにしても、いろいろと読み応えのあるコンテンツです。ですので、気になったら読んでみて下さい。

 

 それではまたどこかで。

ANA/JALマイラーのおすすめする 漫画読書録 -江戸前エルフ-

ANA/JALマイラーのおすすめする 漫画読書録 -江戸前エルフ-

ANA/JALマイラーのおすすめする 漫画読書録 -江戸前エルフ-

漫画についておすすめするブログシリーズ記事です。

 

シンデレラクロゼット:シンデレラクロゼットは、よい読後感の残る漫画です。少し疲れた際に読むと元気が出てくるかもしれません。

 

※Amazonアフィリエイトでは自分へのご褒美に梅干しや塩昆布、それからおいしいおにぎりを買おうと思っていますので、よければ。。参考文献などをぽちっといただけますと。

 

 

 

000 目次

本記事の目次です。


❶作品の特徴と切り口「江戸前エルフ」
❷おすすめの楽しみ方
❸キャラクター

 

江戸前エルフ:本記事で紹介する漫画。個人的には2020年代Top3に入る名作。

 

 

001 作品の特徴と切り口「江戸前エルフ」

江戸前エルフの主人公は2人、400年を超える年月を生きてきたエルフと現代を生きる女子高生のいわゆるバディものであり、日常生活を描写した日常系の物語です。

大きくは日常ものですが、江戸の風物を巧みに取り入れて紹介するNHKなどが好きそうな構成をとっているため、女子二人組の掛け合いというとっかかりから入った人のうちの何割かは歴史風俗や文化の知識も面白おかしく学べるのだというところから浅くも深くも楽しめる作品になってきます。

歴史的には東下り(在原業平)、古くは墨東奇譚(永井荷風)などの作品が存在しており、これらの作品ではかつては大川とも呼ばれた隅田川がひとつの鍵になっています。墨東奇譚は玉ノ井(現在の東向島駅周辺)と少し隅田川から離れている部分もありますが、広義の隅田川沿線が舞台であることは確かです。

近年だとこちら亀有交番前派出所、通称こち亀や「逮捕しちゃうぞ」などは東京の東部エリアいわゆる城東地区を中心とした物語展開が行われていました。こち亀で、隅田川にかかる「勝鬨橋」が稼働するのだという衝撃を受けた方も少なからずいるのではないでしょうか。

 

そこからは系譜が途切れそれ以来、現代の浅草や上野、スカイツリーエリアを舞台にした作品は少なかったのですが、名探偵コナンの映画「異次元の狙撃手」でベルツリータワーとして登場しました。

 

さらには2020年台になってからは2022年の「リコリスコイル」で再び浅草やスカイツリーエリアが登場しました。

 

とくにリコリスコイルの主人公たちがアルバイトしているカフェ「リコリコ」はスカイツリーが見えるエリアにあるので、基本的には墨田区周辺を舞台にしていると思われます。

 

ライト文芸でも「北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし」で著名な江本マシメサさんの「浅草ばけもの甘味祓い」といった浅草などを舞台にした作品が再び登場し始めています。

 

 

002 おすすめの楽しみ方

江戸前エルフのおすすめの楽しみ方は、やはり聖地巡礼でしょうか。勝どき・月島エリアは東京下町の観光エリアとしても非常に見ごたえのあるエリアですし、長耳様とおなじように「月島もんじゃストリート」にて、もんじゃに舌鼓を打つということもありかと思います。

 

 

 隅田川の墨田区側・台東区側ともに、東京スカイツリー開業を契機に隅田川水辺空間等再整備構想(墨田区)などが整備され、ウォーキングテラスの整備が進んだことで、それこそ浅草の辺りから浅草橋までは歩きとおすことができます。

 

あるいは、東京の東のエリアでこだわるのであればスカイツリーから門33という都営バス路線に乗ることが出来れば、そのままストレートに月島駅方面まで移動することができますので観光目的の場合はバス路線を利用した方がいいかもしれません。

 

月島・勝どきエリアは案外電車路線は不便なケースが多くバスで移動した方が早いという逆転現象が往々にして起きがちなので、徒歩でいくにせよ、電車やバスでいくにせよ必要に応じて適切な交通手段を利用いただくとよいかもしれません。

 

003 キャラクタ

ネタばれなしの記載をしていくと、基本的に舞台は月島の長耳神社となり、主人公の巫女とご神体であるエルフ、それから主人公の妹と友人が主なキャラクターになります。

 

 

 

それら四人が、江戸の風物や文化を交えながら、現代とお江戸の街を比較したりしながら軽快な会話を引き続けていく異文化コミュニケーション的なストーリー展開となります。

 

それではまたどこかで。

 

Ex 記事に関連するおすすめ本コーナー

ぜひ、この記事を読んで気になったらご一読を。

 

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 それではまたどこかで。

2018-Co-02.「基層文化×ボーイミーツガール」〜食べ合わせのような読み合わせ〜

【基層文化×ボーイミーツガール】 

 

食べ合わせのような<物語>の読み合わせ。

 

今回は基層文化×ボーイミーツガールという切り口で、【食べ合わせのような読み合わせ】を紹介させていただきたいと思います。

 

文化人類学というと、レヴィ・ストロースを思い浮かべ、民俗学というと柳田邦夫遠野物語を思い浮かべる一方、基層文化という言葉で私が思い浮かべるのはラフカディオ・ハーンこと小泉八雲と「月の庭に神は死んだ」という作品だったりします。

 

◇◇本日のMENU◇

*オードブル

 「月神の統べる森で」 小説

 

*スープ

 「狼と香辛料」 小説・漫画

 

*メイン

 「もののけ姫」 映画

 

*サラダ

 「時砂の王」 小説

 

*デザート

 「精霊の守り人」 小説・アニメ

 

 

なので、本日の一作目は「月神の統べる森で」から始めさせてください。

この作品に出合ったのは、小学校時代でしょうか。月間読書マラソンの企画をその当時の図書担当だった教諭の方が進めていらしたと記憶しています。

 

何を思ったのか、当時はチャレンジングなことをしようという思いに駆られて、月間1万ページを目指して読書を猛烈に始めた中で読んだ本の一冊です。

 

○「月神の統べる森へ」から

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月神の統べる森で

神も、人も、精霊たちも、心かよわせ、ともに生きていた……神秘な森のとき──縄文時代

たつみやファンタジーの源流。連作長編スタート!

 

はるか太古の昔。

山も、川も、木々も、獣も……みな、心をもった存在だった。人もまた、月神の統べる森の恵みを受け取って生きていた。ある時、海からきたヒメカの民は、土地をかこってクニとし、敵意をむき出しにしてムラに襲いかかった。

そして、ムラの若き長(おさ)アテルイと、美貌の巫者(ふしゃ)シクイルケは、流亡(りゅうぼう)の旅の途中、翡翠(ひすい)色の目をもつ少年ポイシュマと運命的な出会いをするのだった……。

かつて語られることがなかった神秘の縄文時代に光をあて、人々の愛と闘争を描く、たつみやファンタジー待望の新作!

 【出版】講談社 【著】たつみや 章

 

 

小学校時代に読んだとき、最初はアイヌのお話かなと思っていたりもしたものですが。とても綺麗な、そしてどこか悲しみのある物語です。基層文化という切り口の中ではやはりこの物語を初めにもってきたくありました。

 

○「月神の統べる森へ」から「狼と香辛料」へ

 

今回のテーマである基層文化という切り口と、ボーイミーツガールの切り口の交差点になる作品はいくつかこうほがありましたがここは「狼と香辛料」かなと思います。

 

神、精霊、悪魔、祖霊、そういった超自然的な要素が失われつつあり、もはや失われる最後の一滴が残る物語だと個人的には思っています。

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狼と香辛料

行商人のロレンスは、馬車の荷台で麦の束に埋もれて眠る少女を見つける。 少女は狼の耳と尾を持つ美しい娘で、自らを豊作を司る神・ホロと名乗った。 「わっちは神と呼ばれたがよ。わっちゃあ、ホロ以外の何者でもない」 まるで経験を積んだ大人のような話し方で、ロレンスを巧みに翻弄する少女。 「お前は、本当に神なのか?」 最初は半信半疑だったロレンスも、やがてホロが旅に同行することを承諾する。 そんなふたりの旅に、思いがけない儲け話が舞い込んでくる。 近い将来、ある銀貨が値上がりするという噂。 疑いながらも、ロレンスはその儲け話に乗るのだが……。

【出版】電撃文庫 【著】支倉 凍砂 【絵】文倉 十

 

 

この作品について、電撃文庫ということもあり、はたまたアニメーション化、漫画化とメディアミックスに事欠かないこともあり、さらには続編シリーズが出ていることもあって、知名度も高いかと思われます。

 

ホロは古から生きる狼の化身であり、狼というのは様々な作品でも語られてきたように「大神」ともかつて呼ばれていたように。

大自然の中でヒトがかなわず、崇め奉った獣の王。その悲哀、あるいは雄々しき姿は現代でも様々な物語に記されています。

 

○「狼と香辛料」から「もののけ姫」へ

 

狼、このワードで思い浮かべるものは「黙れ小僧、お前にあの娘を救えるのか?」というセリフで著名なモロが登場するもののけ姫です。

 

こちらについてもスタジオジブリの作品で著名であり、見た方がほとんどかと思います。

それでもボーイミーツガールであり、かつ基層文化という点で再度紹介させてください。

 

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もののけ姫

中世・室町期の日本。いまだ人を寄せ付けぬ太古の深い森の中には、人語を解する巨大な山犬や猪などの神獣たちが潜み、聖域を侵す人間たちを襲って、荒ぶる神々として恐れられていた。エミシの末裔のアシタカは、人間への怒りと憎しみによってタタリ神と化した猪神に呪いをかけられ、それを解くために訪れた西の国で、数奇な運命に巻き込まれていく。森を切り開こうとするタタラ製鉄集団とその長エボシ御前、森を守る山犬一族、そして山犬に育てられた人間の少女サン。アシタカはその狭間で、自分が呪われた理由を知り……。

【制作】スタジオジブリ【監督】宮崎駿

 

 

もののけ姫の時代は、作品の紹介にも記載されている通り、室町時代です。

室町時代というのは、武士階級が台頭しそして貴族階級メインの統治を打ち破る時代だと考えています。

 

逆に武士階級がメインの統治というのは江戸の初期までずっと続き、それを茶の湯やわびさびなどに代表される文化的な力で武力統治の時代から文治時代(武力は保持する)が「へうげもの」で描かれています。

 

もののけ姫の魅力的なところは人によって異なると思いますが、個人的には下記の言葉に魅力あるいは面白みを感じます。

 

「サンは森で、私はタタラ場でくらそう。 共に、生きよう。」

 

自然と共に生きていた蝦夷の一族であるアシタカは、どちらかといえばサンの側(自然を超克するべき存在ではなく、崇拝しともに生きる立場=自然サイド)でした。ただ、このラストシーンで決別の意を示して、(自然を支配し、克服すべきとする側≒科学サイド)に立つことを決意したと読み取れます。

 

風の谷のナウシカ」でも、ナウシカやドルク帝国やトルメキア帝国のごく一部の人物たちが自然サイド、科学サイドの両方を俯瞰する立場に立った後、

 

 

○「もののけ姫」から「時砂の王」へ

 

烏帽子御前の姿を見ていると、あるいはサンの姿を見ていると非常に強くたくましい女性の姿が浮き彫りになってきます。基層文化×ボーイミーツガールで連想するのは次の作品です

 

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時砂の王  

〈時をめぐる大いなる戦いの果てに――著者が満を持して挑む、初の時間SF〉時間線を遡行して人類の完全なる殲滅を狙う謎の存在。絶望的な撤退戦の末、男は最終防衛ラインたる3世紀の倭国に辿りつくが……

【出版】早川書房 【著】小川一水

 

 

これは「もののけ姫」とはうって変わってSFなのですが、卑弥呼が出てくるという非常に興味深い物語になっています。

 

幼女戦記」が好きな一部の紳士淑女の方が好きな、絶望的な撤退戦の要素も出てきます。

 

 

○「時砂の王」から「精霊の守り人」へ

 

卑弥呼女王と魔女が出てくるのですが、この二人の関係性はどこかバルサとトロガイを思い起こさせるやり取りがあります。最も、バルサとトロガイは信頼関係で結ばれているのに対して、卑弥呼と裾乱れの魔女はなんともいえない関係という違いはありますが。

 

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精霊の守り人

舞台となるのは、異界と人の世界が交錯する世界 ── 。

 

腕ききの女用心棒・バルサはある日、川におちた新ヨゴ皇国の第二皇子・チャグムを助ける。チャグムは、その身に得体の知れない”おそろしいモノ”を宿したため、「威信に傷がつく」ことをおそれる父、帝によって暗殺されそうになっていたのだ。

チャグムの母・二ノ妃から、チャグムを守るよう依頼を受けたバルサは、幼ななじみの薬草師・タンダの元へ身を寄せる。そして、バルサとチャグムは、タンダとその師である呪術師のトロガイから驚くべきことを告げられるのだった ── チャグムに宿ったのは、異界の水の精霊の「卵」であること、孵化まで守らないと大干ばつがおこること、そして、異界の魔物がその「卵」をねらってやってくること ── 。

 

帝のはなつ追っ手、さらに人の世の力をこえた危険から、バルサはチャグムを守り抜けるのか? バルサとチャグムの出会いから始まる、「守り人」シリーズの第1作。

【出版】新潮文庫 【著】上橋 菜穂子

 

 余談となりますが、小学校の読書体験の中で図書担当だった教諭の方の影響は大きくはじめの一冊と終わりの一冊は両方とも初読は小学校時代となります。

 

小学校以降も多くの本を読みましたが、思い出深く残っている。あるいは影響を受けたといえるのは多くその時代に読んだ本からです。

司書であった方には多くの佳き物語を勧めていただいたことを感謝です。

 

2018-Co-01.「AI×百合」 〜食べ合わせのような読み合わせ〜

ここではpreziを利用してつくったスライドを手掛かりとして入れつつ、いろいろ書けたらと思っています。

 

【AI×百合】 powered by prezi

https://prezi.com/p/dn4igi3e6jkl/

 

食べ合わせのような<物語>の読み合わせ。

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 *オードブル

 「ドラえもん

 *スープ

 「イブの時間」

 *メイン

 「となりのロボット」

 *サラダ

 「コレクション」

 *デザート

 「ストレッチ」

 

○「ドラえもん

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様々な意見や論点があると思うけれど、ドラえもんを要約するとき、個人的に思い浮かべるのは「少年少女とロボットの交流の物語」だと思う。

 

のび太と仲間たちとドラえもんが日常、非日常を問わず様々な冒険をしたりあるいはしなかったり。そう物語は進んでいく。

 

ともすると、そこに成長という冠を被せたくなってしまうけれど、AIであるドラえもんと少年少女たちが「友達」になって一緒に遊ぶという印象が強く残るのではないでしょうか。

 

いまはまだSiriやペッパー君、aiboと友達になったという人はいないか、いたとしても少数派かもしれません。けれどドラえもんの物語の中では一緒になって遊び、笑い、驚く人間のよき隣人としてのAIが描かれています。

 

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 ドラえもん

●日本を代表する漫画家藤子・F・不二雄先生の傑作作品『ドラえもん』。未来の国からやってきたごぞんじ、ネコ型ロボットのドラえもんが親友のび太とともにくりひろげる友情ファンタジー。四次元ポケットから取りだされる不思議な道具で日本じゅうを笑いに包みこむ。しずちゃんスネ夫、それにジャイアンも元気いっぱい。大きな夢をあたえてくれるワクワクドキドキ素敵な道具でキミを心温まるドラえもんワールドにご案内。

【出版】てんとう虫コミックス 【著】藤子・F・不二雄

 

○「ドラえもん」から「イヴの時間」へ

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ドラえもんに思いをはせた後、連想するのは「イヴの時間」というスタジオ立花が作成したOVAです。これは以前、Yahooを含めた複数サイトで一定期間公開されていた映像群をまとめた作品でこちらにもAIがアンドロイドという形で登場します。

 

この作品で描かれる世界は日本の近未来でどこかありそうだなと思わせる世界観になっている。

それはこの作品の冒頭に出てくるメッセージのとおりであるけれど、そこは割愛する。

 

映像群をまとめた形で成立している為、連作短編になっていてそれぞれのパートでスポットライトがあたる登場人物たちが異なっている。

 

登場人物たちと書いたので補足すると、スポットライトがあたるのはその人間とアンドロイドの”二人”あるいは”複数人”の組み合わせだ。

 

この作品のメインとなる舞台は作品と同名のイヴの時間というカフェでそのカフェの入口には、「当店は人間とロボットの区別をしない旨」が記載されている。

これはどういうことかというと、この作品世界のアンドロイドはロボット関連の法律で頭上に光るリングを表示させないといけないが、このカフェの中では表示しなくてよい(とアンドロイド側が法律よりも優先して解釈する特殊なルール)という代物。

 

そのため、街中では光るリングがある人物がアンドロイドということがわかるが、カフェのなかが映されるときは誰が人間で誰が機械なのかわからない。

ちなみに人間なのかアンドロイドなのか、物語の中でわかる人物もいれば、最後までどちらなのかわからない人物もいる。

 

本題に戻ると、イヴの時間ドラえもんと同じように人間とロボットの関係を描いた作品になっている。

それが友情なのか慕情なのか、あるいは人間同士の関係ではない新しい関係なのか見てのお楽しみ。

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 イヴの時間 劇場版 

未来、たぶん日本―――。ロボットが実用されて久しく、アンドロイド(人間型ロボット)が実用化されて間もない時代。ロボット倫理委員会の影響で、人々はアンドロイドを“家電”として扱う事が社会常識となっていた時代。頭上にあるリング以外は人間と全く変わらない外見により、必要以上にアンドロイドに入れ込む若者が現れた。高校生のリクオも幼少の頃からの教育によってアンドロイドを人間視することなく、便利な道具として利用していた。ある時、リクオは自家用アンドロイドのサミィの行動記録に「** Are you enjoying the time of EVE? **」という不審な文字列が含まれている事に気付く。行動記録を頼りに親友のマサキとともにたどり着いた先は、「当店内では、人間とロボットの区別をしません」というルールを掲げる喫茶店「イヴの時間」だった。

【制作】角川映画 

 

○「イヴの時間」から「となりのロボット」へ

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イヴの時間。その作品で描かれた部隊がありえるかもしれないがAIが普及し、街中を闊歩している近未来SFライクな世界。

 

一方でとなりのロボットの世界は、いま私たちが生きている現代社会がベースになっている。こちらはもしかしたら、現代社会のどこかであるのかもというより親近感というかしみじみ感を抱かせる世界観を構築している。

 

この作品は一人の女性と一人のロボットの物語。

 

この作品は何がすごいかというと、ロボットが好きな人もライトな百合が好きな人も、かなり万人受けすると思う作品な点。

今回のテーマである「百合×AI」をまとめようとおもったのはまさにこの作品が切っ掛けになっている。

イヴの時間で主人公格の二人のもどかしさに悶々とした気持ちになった人にもお勧め。

 

この作品は、人間そっくりなロボット(イヴの時間でいうアンドロイド)を研究している研究所の近所に住む女の子と女子高校生型のロボットの交流の物語。

 

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となりのロボット

女同士、人間とロボット。そんな2人の恋は、不完全なのに真剣で、不器用なのにキラキラしてて、純粋なのに衝撃的で…。 キュートでピュアな2人の少女が贈る最高に愛しいガールズファンタジー!!         私の幼なじみはロボットです。 永遠の17歳で女子高生の彼女は、ほとんど人と同じことができるみたい。 それなら“恋”は?私のこの気持ち…衝動…思わず彼女にぶつけてしまいました。 ロボットの彼女は、まるで人間のように温かくて…。 「プリンセスGOLD」で大反響を巻き起こした禁断の連載がコミックスに!!

【出版】秋田書店 【著】西 UKO

 

 

○「となりのロボット」から「コレクターズ」へ

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となりのロボットを読んで余韻に浸ったら、コレクションを手に取ると幸せな気持ちになれる。

驚くべきはこれが四コマ漫画の媒体であるということで、それにも拘わらず読み終わった後の満足度と余韻は通常の漫画にも引けをとらない濃密さがある。

 

主人公は2人いて、強いて言うなら研究者系とアパレル系の2人がでてくる。

片方は本をむさぼるように買い求め、片方は衣服をむさぼるように買い求める。

 

趣味嗜好の方向性は異なるけれど、そこに傾ける情熱は同じ質をもっている2人の交流の物語。

男性も少数でてはくるものの基本的には2人と二人の共通の友人2名の合計4人で物語は進む。

 

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  コレクターズ

「楽園」本誌&web増刊で大好評の
オトナな女子ふたりの社会人ガールズラブ
待望のコミックス。

GL読者のみならず4コマ漫画の新境地を拓く
最先端の洗練された作品です。描きおろし多数。 2012年11月刊。

【出版】秋田書店 【著】西 UKO

 

 

○「コレクション」から「ストレッチ」へ

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このテーマの絞めをどうしようか迷った時にふとよぎったのがこの作品、ストレッチだった。

百合作品の一種だけれど前述の百合2作品と引き比べると、作品全体にどこか不思議な暗さがある。

 

その原因、背景はこの作品を読み進めていくと判明する。

ちなみに話と話の間の扉絵にストレッチ方法のコマがあって、一部やってみたりしている。

 

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ストレッチ 

一人より、二人がほぐれる。

強気なOL慧子と、ちょっと天然な大学生の蘭。

東京ではじめたルームシェア生活。

ストレッチを中心に回る二人のくらしを覗いてみませんか。

【出版】小学館 【著】アキリ 

 

以上、本日の「食べ合わせのような読み合わせ」も終幕です。

今後もこのような読み合わせを紹介させていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。