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コンサルタントになる上で、特に必要な資格などはありません。戦略コンサルタント、経営コンサルタント、ITコンサルタント、あるいは各ファンクションで名乗るSCMコンサルタント、人事コンサルタント。
003 コンサルタントの素養まとめ
働き方改革が高らかにうたわれる以前のコンサルティングファーム、コンサルティング業界においては成果(導き出した示唆の質の高さ、磨きこまれた鋭さ)を出したものが正しさでした。
ここで記載している正しさとは、評価されるということです。コンサルタントとしての集団の規範として、あるいは暗黙の理解として圧倒的な成果を出しさえすれば問題ない事が多かったのです。
「キングスマン」という英国諧謔たっぷりの映画風に言えば、高度な知性をもつ「オックスフォード」であり同時に「ならずもの」でもありました。
午後から出社し、日付変更線辺りを定時として考えていて、そのあとに同僚なり誰ぞなりと二時、三時まで飲み会をして酔い覚ましにバルト9で映画を見て、お腹がすいたら深夜にやっている居酒屋などに再度行ってから帰宅して昼前に起きる。というパターンなんかも働き方改革以前なら、牧歌的な話として聞けたでしょう。
それがゆえにあまり長々といるような場でもなく、多くの人はマネージャやシニアマネージャーになると一年後か二年後には転職して、肉体的にハードではない業界に転出していく。
そして、業界内で上に行ける人はそういう破天荒な場所を多く生き残ってきた強靭な肝臓とあまり寝なくても思考の切れが落ちないアブラギッシュなおじさまというパターンが多かったのです。
まとめると、当時は高いストレス耐性や肝臓耐性、論理的思考力、強靭な体力などがコンサルティングファーム所属のコンサルタントとして求められていた能力でした。
昨今でもこれらの能力があって損になるということはありません。プロジェクトによっては、あるいはチームとその集団が担う役割や性質によっては重要な素養になりえます。
働き方改革以後はどうなるのでしょうか。現在はワークライフバランスもうたわれており、同時に多種多少な人材からコンサルティング業界自体が構成されるようになっています。
昨今のご時世において正しさとされているのは、ワークライフバランスであり同時に限られた時間内で工夫し、成果(クライアントから評価を受ける)を上げることです。
かつてのコンサルタントが個人として成果を上げることが重要だったとしたら、現在はチームとして協力して成果をあげることが重要になっています。
個人としての戦力ではなく、チームとしての戦力を向上させるようなタイプの人が向いていると言えるでしょう。
特に昨今大きなテーマになっているDX案件においては、コンサルタントは従来のITプロジェクトなどと異なり、エンジニア以外にもUXデザイナーやリサーチャー、制作会社のマーケターなどといった様々なバックグラウンドをもった人材と強調できる力が必要です。
異なるバックグラウンドを生かして、複数の人材とコラボレーションし、様々な角度からの知見を統合出来る力です。
例えばよくあるECシステム導入のケースですが、全体のプロジェクト支援を行うコンサルティングファームのほかに、UXデザインを行う会社と、ECパッケージ導入を行う会社が入っているというケースが多いです。
その際に、全体の改革テーマの中でECシステム導入としてどのようなUXデザインの方向性が望ましいのか、ECパッケージの機能とUXデザインの整合性はどうかといった観点から全体でのオーガナイズがコンサルティングファーム所属のコンサルタントとしての必要な対応となります。
コンサルタントとして必要な素養やスキルなどは変化しています。今後もコンサルタントとして実行するタイプのプロジェクトが変化していくにつれて変わりゆくでしょう。
時代の変化に合わせて、柔軟に変わりうる力。それこそがコンサルタントとして一番重要な素養、あるいはスキルであるといえるかもしれません。
それではまたどこかで。
すべてがFになる THE PERFECT INSIDER S&Mシリーズ (講談社文庫):
おすすめ理由:大学教授というバックグラウンドを持つ森博嗣さんの小説シリーズです。S&Mシリーズの犀川先生は現実にいそうなマネジングダイレクター(MD)プロモーション直前のSM(シニアマネージャー)ですし、西之園さんは最短プロモーションしたM(マネージャー)くらいの感覚があります。この後のシリーズだと犀川先生はMDプロモーションして、西之園さんもMDプロモーション直前くらいになっているか、なったかと思います。そんな見方で改めて既読の人も読んでみると面白いかもしれません。
それではまたどこかで。